いわゆる簡易辞書みたいなものです。
人物篇や辞典篇を書くときのメモを書き起こしてます。
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記号の見方 (政)政治 (文)文学 (科)科学 (軍)軍事 (人)人物 (他)その他
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阿斗・あと(人) 劉禅の幼名。劉禅が無能だったため、今では「愚か者」という意味で用いられたりする。 |
阿備・あび(人) 劉備のこと。吉川英治の三国志では劉備の母親が劉備を「阿備」と呼んでいる。日本語に訳すと阿は「〜ちゃん」という意味なので「備ちゃん」。正史にも三国志演義にも見当たらない。 |
阿瞞・あまん(人) 曹操の幼い頃の字らしい。これは曹操を批判的に描いた「曹瞞伝」に書かれていることから、頭から信じるわけにはいかない。ただ「演義」でも使われているのは魏を正統国家と認めていないということか。 |
阿蒙・あもう(人) 本来は「呉下の阿蒙」で呂蒙のこと。日本語に訳すと「呉の蒙ちゃん」。勉強した呂蒙と話をしてビックリした魯粛が言った「これからは呉下の阿蒙とは呼べないな」である。 |
弩・いしゆみ(軍) 弦を引いたまま固定できる弓でボーガンみたいなもの。小さいものから大きいものまである。対騎馬兵に威力を発揮した。 |
倚天・いてん(他) 三国志演義で曹操が持っていた2つの宝刀のうちの1つ。倚天は曹操自身が持っている。 |
北荻・ほくてき(他) 烏丸、鮮卑、匈奴など北部を席巻している勢力。中国国内に侵入したり、お互いに勢力争いをしたりしていた。 |
于吉・うきつ(人) 呉の周辺で崇められていた仙人。三国志演義では呉夫人までお札を貼りまくっている。孫策は民衆が自分を尊敬しないので殺してしまう。しかしいろんなところに于吉の亡霊を目撃するようになり傷口が開いて死んでしまう。正史にもちゃんと記述があるが、共通するのは孫策が殺したことだけ。 |
雲梯・うんてい(軍) 高いはしごを乗せた戦車で、城壁を越えるために諸葛亮が発明した兵器。ちなみに小学校の校庭にある遊具と同名。 |
蓋車・がいしゃ(他) 皇帝が移動の際に乗る車。劉備は子供の頃に「蓋車に乗ってやる」と言って怒られた。 |
外戚・がいせき(政) 皇后の親戚。皇帝の側に仕えることで権力を掌握できた。宦官とは犬猿の仲。 |
河内・かだい(他) 中国の地方のひとつで黄河の南部。読み方が特殊なので挙げておいた。他は河北(かほく・黄河の北部)、関東(かんとう・函谷関の東)、関中(かんちゅう・函谷関の西)、江東(こうとう・長江の東側)、江南(こうなん・長江の南側)。 |
紙・かみ(他) 和帝の頃、蔡倫が発明したが後漢末に値段が下がり一般にも出回り始めた。ただし、しばらくは竹簡が主流だった。 |
臥竜・がりょう(人) 諸葛亮のこと。寝ている竜という意味。伏竜(ふくりゅう)というときもある。諸葛亮が住んでいたところは臥竜岡と呼ばれた。 |
宦官・かんがん(政) 後宮(日本でいう大奥)に入るために虚勢した男子。いつの時代も外戚と権力争いを繰り広げている。 |
関公・かんこう(人) 関羽のこと。三国志演義では神として崇められる関羽の名を使うのを避けた。 |
函谷関・かんこくかん(軍) 洛陽と長安の間にある関で軍事的な要衝。中国北部の地名の関東、関中はこの関を中心に付けられている。とても険しい難所で日本でも「箱根八里」で歌われている。 |
関帝廟・かんていびょう(他) 関羽が神として祀られている廟。中国を中心に関羽信仰は官公庁からヤクザにいたるまで浸透している。日本には神戸と横浜などにある。三国志演義では関羽は呉に体、魏に首、故郷に魂があるとされており、代表的なものが3ヶ所にある。 |
喫茶・きっさ(他) お茶はこの時代高価なもので薬にしか使うことは少なかった。蜀でお茶が生産されるようになると全国に広まりブームを起こした。 |
吉利・きつり(人) 曹操の幼名。 |
求賢令・きゅうけんれい(政) 曹操が人材獲得のために出した命令。才能さえあればどんなヤツでもいい、というすごい命令。 |
許・きょ(政) 後漢の最後の首都で後に許昌に改称、許都ともいう。曹操が本拠地にしていたが、献帝を迎えてからは後漢の首都になった。 |
ギョウ・ぎょう(政) 魏の本拠地で曹操が魏王に就いたときからは王都となった(このときは漢の中の魏という扱い)。袁紹も本拠地としたこともある。 |
強弩・きょうど(軍) 大型の台に複数の弓を備えた弩。射程距離と威力に秀でていたが、命中精度が低かった。日本では平野が少なかったので普及しなかった。 |
苦肉の策・くにくのさく(軍) 三国志演義で黄蓋と周瑜が曹操をあざむくために使った作戦。不当な罰を与えられたので裏切った、と見せかけることでこう着状態を打破する。よく考えれば張飛は知ってか知らずかよくこの作戦を使っている。 |
建安七子・けんあんしちし(文) 六朝文化の先駆けとなった曹操が集めた文学者集団。孔融、陳琳、王粲、徐幹、阮ウ、応チョウ、劉驍フ7人のこと。 |
建業・けんぎょう(政) 呉の首都で現在の南京。建業が首都になったのは三国時代でも後の方。 |
元戎・げんじゅう(軍) 諸葛亮が発明した連弩の一種。鉄の矢を一度に10本発射できる。 |
賢人・けんじん(他) 濁酒の隠語。禁酒令が出ていた時に命令を破った者がこう言っていた。 |
黄河・こうが(他) 中国北部を流れる大河。砂が黄色いので川の流れが黄色く見えることからこの名がついた。流れを頻繁に変えているので現在の流れは三国時代とは違う。中国北部の地名の河北、河内は黄河から付けられている。 |
後主・こうしゅ(人) 劉禅のこと。劉備の先主に対する呼び名。 |
交馬語・こうばご(軍) 曹操が戦闘中である韓遂の元へ行き、たわいもない話を馬に乗ったまましたこと。これによって馬超と韓遂の仲を裂く作戦だった。 |
皇甫・こうほ(人) 三国志演義で曹操が董卓から逃げるときに使った姓。すぐにバレて捕まってしまった。 |
五禽戯・ごきんぎ(科) 華佗が考案した健康体操。 |
黒山賊・こくざんぞく(軍) 黄巾の乱に乗じて河北一帯で暴れていた盗賊団。リーダーは張燕。漢は鎮圧できずに冠位を与えることで投降させた。 |
五虎大将・ごこたいしょう(人) 五虎将軍ともいう。蜀建国に貢献した5人の武勇に優れた武将のことで、関羽、張飛、趙雲、黄忠、馬超の5人。官職や将軍の種類ではない。 |
呉主・ごしゅ(人) 孫権のこと。陳寿が考え出した呼び名。蜀と呉は正当国家として認められないのだが、蜀出身の陳寿が蜀を上にするために考え出したと言われている。 |
五銖銭・ごしゅせん(政) 漢王朝が発行していた重さ5銖の銅貨。董卓によって廃止されたが、魏王朝により復活した。しかしこの復活には戦争によるインフレを貨幣のせいにした政策だった。 |
後出師の表・ごすいしのひょう(文) 第二次北伐の前に諸葛亮が書いたものとして残されており、歴史的・文学的価値が高いとされてきたが、本物ではないといわれている。 |
五石散・ごせきさん(他) 石層・丹砂・雄黄・白礬・青磁石の5種類の石で作られたドラッグ。三国時代の末期に若者の間に流行した。歩いて汗をかかなければ命に関わる、皮膚がボロボロになるなどの副作用がある。 |
古錠刀・こていとう(他) 演義で孫堅が使用していた刀。死後、孫策に受け継がれた。 |
五徳交換説・ごとくこうかんせつ(他) 土・木・金・火・水の順序で五徳が循環するとした説。禅譲の際に重んじられる。色で表されることもある。このことからもわかるように中国では新しい国家が建つと同時にその国家もいずれは滅びるということを認めてしまっている。ちなみに現在の中華人民共和国には皇帝がいないため、五徳はあたらない。 |
五斗米道・ごとべいどう(他) 張魯の祖父(異説あり)が始めたとされる道教の一種。難民を救済し、病人などを祈祷で治したとされる。対価が米・5斗分だったことからこう呼ばれた。現在でも中国の道教の先駆けとして張氏は崇めてられている。 |
虎牢関・ころうかん(軍) 三国志演義では呂布と劉備、関羽、張飛との攻防があった場所。実際には水関の別名で同じ場所を指している。羅漢中が「虎牢関」という名前を気に入って使ったともいわれている。 |
西園八校尉・さいえんはちこうい(政) 地方官の牧に対応して新設されたが、結果的には政府内の対立を招いた。上軍校尉、中軍校尉、下軍校尉、典軍校尉、助軍左校尉、助軍右校尉、左校尉、右校尉の8つ。 |
槊・さく(他) 演義で公孫サンが使用していた武器。矛の一種のようだ。 |
三角縁神獣鏡・さんかくぶちしんじゅうきょう(文) 日本で見つかった三国時代に作られたといわれる鏡。邪馬台国の場所を特定する手がかりとされているが、実は中国では見つかっていない。 |
三国志・さんごくし(文) 魏、蜀、呉の3国が覇権を争ったことを書き記した歴史書。著者は陳寿 |
三国志演義・さんごくしえんぎ(文) 三国演義ともいう。劉備、諸葛亮を中心に三国志を小説にまとめたもの。伝説やフィクションも多い。著者は羅貫中。 |
三曹・さんそう(文) 文学史において中核的存在だった曹操、曹丕、曹植の3人の総称。 |
桟道・さんどう(他) 崖などに木を打ち込み通行しやすくしたもの。三国志では蜀の桟道が代表される。蜀は周囲を山に囲まれた地形だったため、特に北に抜けるには峡谷を通らなければならなかった。そこで三国時代にはすでに存在していた桟道を利用し北伐が行われた。魏による蜀攻撃の際も逆に使用されたと思われる。 |
散歩・さんぽ(他) 五石散の副作用は運動して汗をかかなければ命の危険にさらされるということがきっかけで歩きはじめたということが語源と言われる。現在の近所をブラブラ歩くのはドラッグの効果を発散させるために歩いた言葉なのである。 |
水関・しすいかん(軍) 東から洛陽に入るには必ず通過する関で軍事上の要衝。董卓軍と反董卓軍との最初のぶつかり合いがあった場所でもある。時代によって名前が変えられ虎牢関と呼ばれたこともあった。 |
詩聖・しせい(文) 曹植のこと。杜甫や李白が現れるまでは詩聖といえば曹植のことだった。 |
七星の宝刀・しちせいのほうとう(他) 三国志演義で曹操が董卓を殺すために王允からもらったもの。結局失敗に終わり、董卓に献上してしまう。 |
七歩詩・しちほし(文) 三国志演義で曹丕が曹植に7歩歩く間に作らせた詩。実際は曹植に同情した羅貫中が作ったものらしい。 |
紫微垣・しびえん(他) 中国に伝わる星の名前。北斗の北にあり天子の居場所を教えるとされる。 |
十常侍・じゅうじょうじ(政) 10人の中常侍で全て宦官。トップは蹇碩(けんせき)で政権を牛耳っていた。 |
周郎・しゅうろう(人) 周瑜のこと。美形の周瑜を親しみを込めて周郎と呼ぶ。中国の女性は「一度は周郎と付き合ってみたい」と思うらしい。 |
首魁・しゅかい(軍) 首領と同義。山賊などの頭として使われることが多い。 |
手戟・しゅげき(他) 三国志演義の説明では短い戟で手裏剣みたいなもの。トマホークとは違う、のか? |
象簡・しょうかん(他) 臣下が皇帝の前に出るときに持つ、象牙でできたしゃく。メモ帳がわりにもなる。日本で考えると、貴族が手に持っているアレ。 |
上軍校尉・じょうぐんこうい(政) 西園八校尉のトップ。宦官である蹇碩(けんせき)が任じられた。 |
衝車・しょうしゃ(軍) 城壁を破壊する戦車。諸葛亮が発明した兵器のひとつ。 |
親魏倭王・しんぎわおう(政) 卑弥呼に与えられた冊封号。似たようなものに親魏大月氏王などがある。 |
神刀・しんとう(軍) 諸葛亮が発明した鋼の刀。 |
水鏡先生・すいきょうせんせい(人) 司馬徽のこと。諸葛亮は臥竜、ホウ統は鳳雛、司馬徽は水鏡といわれた。司馬微は二人より年長だったため「先生」がついたと思われる。 |
水魚の交わり・すいぎょのまじわり(他) 劉備が諸葛亮を得たときの様子を例えた言葉。「魚が水を得たようだ」 |
出師の表・すいしのひょう(軍) 諸葛亮が劉備に受けた恩や北伐への意気込みを書き記したもの。 |
青紅・せいこう(他) 三国志演義で曹操が持っていた2つの宝刀のうちの1つ。剣をあずかる側近の夏侯恩が長阪の戦いで趙雲に奪われた。鉄を切ること泥のごとく、鋭さは比べものにならない業物らしい。 |
青州兵・せいしゅうへい(政) 青州の黄巾軍が曹操に降伏した後、再編された。夏侯惇の配下として有名。 |
西戎・せいじゅう(他) 羌や大月氏が含まれる。天竺なども大月氏の支配下に入っているらしい。 |
聖人・せいじん(他) 清酒の隠語。禁酒令が出ていた時に命令を破って酒を飲んだ者がこう言っていた。 |
清談・せいだん(他)![]() |
成都・せいと(政) 蜀漢の首都であり益州の州都である。劉備が益州を制してからは劉禅はずっとここで遊んでいた。のほほんとしていたので成都が包囲されてはじめて攻撃されていることを知った。 |
井闌・せいらん(軍) 何層にもなる櫓を乗せた戦車。城壁よりも高い位置から攻撃することで城壁突破を狙った諸葛亮が発明した兵器。 |
青竜偃月刀・せいりゅうえんげつとう(他) 三国志演義において関羽が使う武器。重さ82斤。別名の「レイエンキョ」はあまり知られていない。 |
戦車・せんしゃ(軍) 二輪の車に人が2・3人乗って馬に引かせるもの。三国時代にはほとんど使われなくなった。ローマ時代のヨーロッパにも同じものがあった。 |
先主・せんしゅ(人) 劉備のこと。「正史」にも「三国志演義」にも出てくる呼び名で、蜀出身の陳寿が考え出した。蜀は皇帝と名乗ったのが2人しかいないので、先と後にした。 |
僭称・せんしょう(政) 皇帝を名乗ること。袁術が有名だが、この時期に名乗った人はかなり多い。 |
禅譲・ぜんじょう(政) 武力による政権の移動ではなく平和的な政権の授受のこと。三国志では漢→魏、魏→晋の2回だが、あまり平和的とは思えない。特に漢から魏への禅譲は史上初のことだった。 |
孫子の兵法・そんしのへいほう(軍) 孫子が考案した兵法指南の本でとても影響力がある。三国志の時代も軍師はこれを勉強し、兵を起こすときは頻繁に活用した。曹操は若い頃、孫子の兵法に注釈をつけたりもしている。ちなみに2003年のイラク戦争でもアメリカではブッシュ大統領が孫子の兵法を使ったとして英語の翻訳がアメリカではバカ売れしたらしい。 |
大耳児・だいじじ(人) 劉備のこと。劉備は耳が大きく肩につくぐらいだったという。呂布が捕えられたとき、昔のよしみで劉備に助けを求めたが、劉備は曹操に処刑するようにうながした。そこで呂布は劉備に向かって「大耳児」と罵った。 |
太祖・たいそ(人) 曹操のこと。正史では正式には皇帝ではない曹操を建国者として太祖と呼んでいる。 |
大賢良師・たいけんりょうし(人) 張角が有名になりはじめてから使うようになった道号。 |
太平道・たいへいどう(他) 張角が広めた道教の一種。五斗米道とともに広く中国に広まった。黄巾の乱に参加した庶民の大半が教徒だったと思われる。 |
太平道人・たいへいどうじん(人) 仙人に術を授かった張角が名乗った道号。 |
濁流・だくりゅう(人) 宦官のこと。清流派と呼ばれた政治家たちが名付けた。 |
蛇矛・だぼう、じゃぼう(他) 三国志演義において張飛が持つ鋼の矛。かなり長い。 |
単刀赴会・たんとうふかい(他) いわゆる「刀一つで会に赴く」である。三国志演義では陰謀があるのを知りながら刀一つで魯粛との話し合いに向かった関羽の豪傑ぶりが描かれた話。実際は魯粛がキレまくって、関羽がとりなすなど、演義とは全く違う。 |
竹林の七賢・ちくりんのしちけん(人) 世の中をこき下ろす集団。着物をだらしなく着たり、清談を楽しんだりして、流行になった。実際は五石散の副作用で皮膚がボロボロになったことでだらしなくしか着ることができなかったようだ。ケイ康、阮籍、山濤、向秀、劉伶、阮咸、王戎の七人でそれぞれが有名な文学人だった。 |
中軍校尉・ちゅうぐんこうい(政) 西園八校尉のひとつ。袁紹が任じられた。 |
長安・ちょうあん(政) 中国の王朝が首都とした都。董卓は実権を握ると首都を洛陽から長安に移した。また北伐で諸葛亮が最初の目標としていたのも長安である。 |
長江・ちょうこう(他) 中国南部を流れる大河で、現在の名前は揚子江。三国志では全編で物語の中心を担っている。中国では「江」といえば長江のことで地名でも江東、江南などがある。 |
陳焦・ちんしょう(人) 呉の平民。正史で平民が書かれるのは珍しい。陳焦は死んで埋葬したが、穴を掘って出てきたのである。 |
鉄脊蛇矛・てっせきだぼう(他) 演義で程普が操る矛の一種。 |
天下三分の計・てんかさんぶんのけい(他) 諸葛亮が劉備に説いた、中国を三つに分け天下を狙う作戦のこと。北部を曹操、南部を孫権と劉備が制し、南部の2人が協力しながら最終的には劉備が天下を取ろうという夢のような話だが、最初に言い出したのは魯粛で、孫権に提案している。諸葛亮の計画は荊州が奪われたことで頓挫した。 |
典軍校尉・てんぐんこうい(政) 西園八校尉のひとつ。曹操が任じられた。この職を利用して屯田制をはじめた。 |
伝国の玉璽・でんこくのぎょくじ(他) その昔に鳳凰の巣の下の岩を割って出てきた玉を磨いて印鑑にしたもの。秦の始皇帝の頃から紛失を繰り返したという伝説がある。三国志演義では孫堅が廃墟となった洛陽から持ち帰った。後に孫策が袁術に兵力と交換し、袁術はこれを持って皇帝を僭称するもみんなから干されたので袁紹に送った。曹操が冀州を奪ったときに皇帝の元に戻った。と思う。 |
東夷・とうい(他) 朝鮮半島、日本など東に位置する勢力。夫余、高句麗、東沃沮、韓、倭などがある。 |
潼関の戦い・どうかんのたたかい(軍) 曹操が関中を平定した戦い。馬超、韓遂らが抵抗したが曹操の策にはまり仲違し敗れる。 |
党錮の禁・とうこのきん(政) 宦官に反発した清流派の士人たちに対する政治的弾圧。二度行われたが、184年に解かれた。 |
東州兵・とうしゅうへい(政) 劉焉が編成した軍団。東州兵の奮戦で劉備は益州攻略に2年もかかった。 |
筒袖鎧・とうしゅうがい(軍) 諸葛亮が発明した袖がついた鎧。見た目より動きやすかったらしい。 |
投石車・とうせきしゃ(軍) 石を飛ばす兵器。曹操が城攻めのために考案した。 |
特郵・とくゆう(政) 役職名。行政を監察を担当。 |
トマホーク・とまほーく(他) 太史慈が背負う2本の手戟。正史から太史慈のイメージは決まっていた。正史では太史慈伝のみ手戟の読みが「トマホーク」となっている。 |
南船・なんせん(軍) いわゆる呉の戦艦。大きい順に樓船、闘艦、海鶻、蒙衝、走舸、遊艇の6種類。 |
南蛮・なんばん(他) 今でいう東南アジア方面に住む人々のこと。夷陵の戦いでは蜀の指揮下に入ったり、蜀に反旗をひるがえしているのは有名だが、呉もかなり征伐などしている。 |
二喬(二橋)・にきょう(人) 大喬・小喬姉妹のこと。美人の姉妹として有名で大喬は孫策、小喬は周瑜の妻となった。三国志演義では曹操が銅雀台に二喬を迎える計画があったとしている。 |
曝室・ばくしつ(他) たまに出てくる宮廷内の部屋。よく女性が閉じ込められて死んだりする。お仕置き部屋のような印象を与えるが、染物などを曝(さら)す部屋、つまり乾かすための日当たりの良い部屋で、病気の療養にも使われる。 |
白帝城・はくていじょう(他) 劉備が最後を迎えた場所。ダム湖に沈んでしまうため移転した(?)ちなみに岐阜県にある犬山城の別名「白帝城」はここからきている。 |
白眉・はくび(人) 馬良のこと。馬家の五常は優秀揃い、中でも白眉は最も優れている、と評判だった。眉に白い毛が混じっていたので「白眉」と呼ばれた。現在ではことわざとして残っている。 |
八陣図・はちじんず(軍) 諸葛亮が考えた万全の陣形。完璧の布陣らしいが謎が多い。 |
八門金鎖の陣・はちもんきんさのじん(軍) 三国志演義で新野を攻めた曹仁が使った陣形。休、生、傷、杜、景、死、驚、開の八門をかたどっており生門、景門、開門から入れば攻めに有利、他は守りに有利らしい。徐庶に簡単に破られてしまった。 |
盤越・ばんえつ(他) ミャンマーのこと。諸葛亮が南征の際にはここまで行ったらしい。 |
髀肉之嘆・ひにくのたん(他) 劉表のもとでブラブラしていた劉備がいつの間にか腿にぜい肉が付いていたことを嘆いたもの。内容は「最近戦場に出てないから太腿にぜい肉がついてしまった。時間が経つのが速いから、年を食ったのにまだ念願も達成できてない。悲しいなあ」 |
卑弥呼・ひみこ(人) 邪馬台国の女王。親魏倭王の冊封号と金印をもらっている。呪術師とかいろんな説があるが、詳細は不明。 |
白羽扇・びゃくうせん(他) 諸葛亮が持っている扇。諸葛亮のトレードマーク。 |
伏竜・ふくりゅう(人) →臥竜 |
武侯祀・ぶこうし(他) 四川省成都にある諸葛亮を祀った建物。もともとは劉備を祀った施設だったが、諸葛亮の方が人気があるので武侯祀の規模の方が大きくなった。劉備や諸葛亮など蜀の家来の像が並んでいる。劉禅の像はもともとあったのだが、後の皇帝が「劉禅の像がここにあるのはおかしい」として壊された。 |
方・ほう(軍) 黄巾賊の軍隊の編成方法のこと。大方と小方に別けられ、それぞれ役割分担をした。 |
鳳雛・ほうすう(人) ホウ統のこと。鳳凰の雛という意味。臥竜・鳳雛のどちらかを得れば天下を取れるといわれたが、劉備はどちらも得たのに天下は取れなかった。 |
方天画戟・ほうてんがげき(他) 呂布が使っていた戟。董卓が投げつけたり、戦争回避にも使われた。 |
牧・ぼく(政) 地方官の名前。刺史にはない軍事権が与えられた。 |
麻沸散・まふつさん(科) 華佗が考案した麻酔薬。飲むと全身がしびれて死んだようになる。 |
水殿・みずどの(人) 諸葛亮のこと。三国志演義で諸葛亮の実力を知らない張飛が、劉備の「水魚の交わり」発言の後、諸葛亮を水殿と呼んだ。 |
孟徳新書・もうとくしんしょ(文) 三国志演義で曹操が孫子の兵法を参考に書いたとされる兵法書。楊修が自慢げに張松に読ませたが、張松はたちどころに暗記してしまった。張松曰く「この本は昔に無名の学者が書いた本で、蜀では子供でも暗唱できる」らしい。それを聞いた曹操は孟徳新書を焼いてしまったので残っていない。曹操の行動が何を意味するかは読者に任せる、といった感じ。 |
木牛・もくぎゅう、ぼくぎゅう(軍) 諸葛亮が発明した兵糧を運ぶ4輪の手押し車。 |
木牛流馬・もくぎゅうりゅうば、ぼくぎゅうりゅうば(軍) 三国志演義で諸葛亮が開発した兵糧を運ぶロボット。見た目は木でできた牛だが自分で歩き、舌をひねると動かなくなる。これにより兵糧の輸送だけでなく、魏の兵糧を奪うこともできた。 |
邪馬台国・やまたいこく(他) 当時倭にあった最大国家。女王卑弥呼が治めていたとされる。かなりの国家を支配下に置いており、対立していた国家もあった。 |
陽明皇帝・ようめいこうてい(人) 許昌が反乱を起こしたときに名乗った帝号。当然ながら誰も認めていない。 |
洛陽・らくよう(政) 後漢など中国の王朝が首都としている都。董卓が実権を握った後、反董卓連合軍に攻め立てられたので焼け野原にしてしまった。 |
龍・りゅう(他) 時代が進むと三国ではやたら龍が出現する。色も青、黄など様々だが、龍の目撃報告で呉の黄龍、魏の青龍など歴が変わってしまったりする。一説では陳寿が国家の崩壊が近づいていることを暗に意味したものともいわれている。 |
流馬・りゅうば(軍) 諸葛亮が木牛とともに発明した2輪の手押し車。 |
連環の計・れんかんのけい(政・軍) @王允が董卓を殺すために呂布、貂蝉を使った策。A赤壁の戦いにおいて火攻めを成功させるために曹操の船団を鎖でつないだ作戦。 |
老黄忠・ろうこうちゅう(人) 中国では老いてますます壮んな人を黄忠に例え、親しみを込めて老黄忠と呼ぶ。実際には黄忠の年齢はわからない。 |
倭・わ(他) 魏書東夷伝の中に出てくる日本のこと。「倭人は」からはじまる文面を魏志倭人伝と独立させてよぶ。何度か魏に使者を送っている。邪馬台国をはじめ、かなりの数の国家があった。 |
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